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応用地質における岩盤力学・透水試験手法に関する研究小委員会

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委員会の目的・活動範囲

 岩石の物性値を取得する室内試験は,地下構造物などの設計および施工に関する工学的判断,地震や断層活動といった災害をもたらす自然現象の発生メカニズムの理解など,応用地質学に関連するあらゆる分野で適用されている.

近年激動する国際情勢の中で,エネルギー資源の安定供給とともに,カーボンニュートラルを軸とした持続可能な社会を推し進めることが求められている.具体的な事業としてはエネルギー安定供給のための石油やガスの地下貯蔵,二酸化炭素地中貯留,地熱発電などが挙げられる.これらの社会的な需要が増加しつつある事業は,地下の岩石・岩盤の力学・透水特性と密接に関わっている.例えば石油やシェールガスの開発時には資源を回収しやすくするために地下の岩石を破砕することで透水性を高める必要があり,一方で石油やガスの貯蔵には岩盤の気密・水密性,二酸化炭素地中貯留のキャップロックには低い透水性が求められる.いずれの事業においても,地下深部で生じる実現象の把握,安全性などの工学的判断に用いる岩石の破壊規準の作成や適用,数値解析に用いるパラメータの取得のための室内力学・透水試験は必須と言える.

近年では従来の室内試験手法に加え,地下掘削時の周辺岩盤の応力再配分を考慮した力学試験手法や,岩石片の変形過程における透水性変化を取得する透水試験手法など,より現場で生じうる現象を再現した試験手法が世界的に広く開発されてきている.ただし,想定する地下の地質条件や応力状態に応じて試験条件は多種多様であり,各試験手法の信頼性や再現性,工学的判断のための合理性の観点からも,岩石・岩盤を対象とする力学・透水特性の評価手法は確立されているとは言い難い.このため,基礎的研究から工学的検討までに適用可能な力学・透水性評価手法を整理するとともに,より現場で生じうる現象に則した試験手法を開発する必要がある.また,材料としての岩石・岩盤という側面だけでなく,地質学的な背景を踏まえた実験結果の解釈を行う必要がある.

以上のことから,災害対策や環境保全などに関連する事業の基礎をなす,室内試験手法の改良・発展を目的として,「応用地質における岩石の力学・透水試験手法に関する研究小委員会」を設立する.

構成メンバー(2025年1月時)

委員長

竹村貴人(日本大学)

副委員長

長田昌彦(埼玉大学)

幹事

佐藤稔(電力中央研究所)

委員 

朝比奈大輔(産業技術総合研究所),石橋正祐紀(鹿島建設),上原真一(東邦大学),川北章悟(大林組),船津貴弘(安藤・間)

今年度の活動目標

 岩石の物性値を取得する室内試験は,地下構造物などの設計および施工に関する工学的判断,地震や断層活動といった災害をもたらす自然現象の発生メカニズムの理解など,応用地質学に関連するあらゆる分野で適用されている.本研究小委員会では,これまでに応用地質が取り扱ってきた室内試験のうち,室内での力学・透水試験を近接分野や海外の研究結果を踏まえたレビューを行ってきた.今後,基礎的研究から工学的検討までに適用可能な力学・透水性評価手法の整理を進める.

活動詳細

準備中

研究小委員会活動記録

委員会

 ・第1回(2023年5月12日)

 ・第2回(2023年12月4日)

 ・第3回(2024年8月29日)

過去の活動・イベント記録

準備中