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日本応用地質学会とは

日本応用地質学会は、応用地質学に関する調査研究の推進、技術の進歩普及と会員相互の交流を図り、学術・文化の発展に寄与することを目的として1958年(昭和33年)2月に創立され、2009年(平成21年)9月1日には任意団体から一般社団法人日本応用地質学会に移行しました。現在では産業界、学会、官界からの会員が増加し、総数約二千名の会員からなる日本の応用地質学の主導的学会として機能しています。また、IAEG(International Association of Engineering Geology)を初めとする国際的な場での活動も活発に行っています。

1.創立

昭和33年2月、応用地質研究連絡会が会誌名を「応用地質研究連絡誌」に変更した時を設立期とする。
昭和38年、日本応用地質学会と改称される。
平成21年9月1日、一般社団法人日本応用地質学会として設立。

2.目的

応用地質学に係る研究者・技術者の相互交流及び連携のもと、学際的、総合的かつ実際的な調査研究および技術開発を行うことによって、わが国の応用地質学に関する調査研究の一層の進展と技術の進歩普及を図り、もってわが国の学術・文化延いては経済・社会の発展に寄与すること。

3.事業

  • 研究発表会
  • 学会誌その他刊行物の発行
  • 研究および調査の実施
  • 研究の奨励および研究業績の表彰
  • 国内外の関連学術団体との連携および協力
  • 国際的な研究協力の推進
  • 上に挙げるものの他、この法人の目的を達成するために必要な事業

設立趣旨

応用地質学は、「人間の自然に対する生産活動を、地質学の立場から調査・研究する学問」と定義されるものであり、明治初頭以来百年余りにわたって営々と進められてきた地下資源の開発や交通網や都市施設等のインフラの整備、あるいは自然災害に対する防災施設の整備といった土木建設事業を遂行するなかで、我が国独自の発展をとげ、今日に至っている。そういったなか、当学会は応用地質に従事する百数十名の集まりとして、昭和33年に「応用地質に関する研究の推進、技術の向上発達と会員相互の連絡を図る」ことを目的として発足してから既に40年近くになる。会員は、その後着実に増え続け、正会員および賛助会員併せて2千数百名に達する組織にまで発展してきた。

しかし、応用地質学は、国際的にその体系を見直す時期にきており、国際応用地質学会(IAEG)では「地質と人間活動の相互作用の結果として生じるエンジニヤリングや環境・災害問題の調査・研究や、その解決に関するサイエンス」と定義し、新たな展開を図ろうとしている。当応用地質学会もその流れの中で活動しており、土木地質、農林地質、水理地質、災害地質等に加えて、環境問題を取り扱う環境地質の重要性も高まっている。応用地質がこのように多様化するなかで、その成果を社会に真に役立つ形で提供するためには、より高度な技術の開発と国際的な枠組みのなかで若手研究者・技術者の育成が強く望まれている。

このような情勢に対処するには、学際間の交流をさらに活発にし、また他分野から積極的に新しい研究成果を導入し、総合的な学問の体系を再構築してゆく必要がある。また、我が国の自然ならびに社会的な条件を基盤として発達してきた現在の学問技術を、多様な環境条件に対応する普遍性をもつものに発展させることは、国際的な信頼をさらに高めるためにも欠くことはできない。

以上の目的を達成するために、一般社団法人「日本応用地質学会」を組織し、応用地質に関する各界の科学者、技術者相互の連携を一層緊密で活発なものとし、研究活動の充実と技術の向上を図るための基盤を確立しようとするものである。

活動状況(主として平成元年度以降)

1.会務運営

通常総会は年1回、理事会は年7〜11回開催している。
総務、広報・情報、編集、事業企画、国際、研究企画、教育普及の7つの常置委員会を設置し、定常的な会務を担当している。
5つの研究部会のほか、必要により研究、技術開発関係の特別委員会を設け、その時々の問題の解決に対処している。

2.学会誌の刊行

学会誌は年4回体制で刊行していたが、平成3年度(第32巻)から年6回体制とし、今日に至っている。
平成7年度(第36巻)から巻頭言を掲載することとした。さらに平成10年度の40周年を期に装いを新たにA4 判化した。基本的には最後の第6巻を特集号としている。

3.シンポジウムの開催

平成元年度以降は毎年1回、以下のようなシンポジウムを開催している。

年度 シンポジウム
昭和58年度 岩盤の変形計測と評価
平成元年度 活断層の評価と解釈
平成2年度 高温岩体地熱発電の現状と展望
平成3年度 都市トンネルにおける地山・環境条件の調査・評価法
平成4年度 軟岩・土砂地盤の調査と評価
平成5年度 斜面の安定性に関する調査と評価
平成6年度 斜面防災に関する最近の技術と話題について
応用地質計測に関するシンポジウム
平成5年度 トンネルと地下水
阪神大震災中間報告会
兵庫県南部地震 −地質・地盤と災害−
平成8年度 応用地質と地形
平成9年度 岩盤斜面の調査と評価技術
平成10年度 地域特性に見る応用地質学上の問題と展望
平成11年度 地下水変動に関わる様々な要因と応用地質
平成12年度 斜面ハザードマップの現状と課題
1999Chichi地震の応用地質学的側面
平成13年度 応用地質分野における物理探査の再評価
地震防災シンポジウム「地震被害と地質・地盤情報
平成14年度 最近の岩盤分類に関する技術動向と今後の展望
平成15年度 地盤環境の調査・評価技術の現状
平成16年度 地質スケールに応じた地下水流動問題とその応用地質学的アプローチ
平成17年度 地形工学の新たな展開ー新潟中越地震災害の実態を踏まえてー
平成18年度 付加体における応用地質学的問題
平成19年度 地質調査と設計・施工を結ぶコーディネート機能としての岩盤分類
平成20年度 自然由来の環境問題
平成21年度 関東平野の地盤と地下水環境―都市域の地下水問題の解決に向けて―
平成22年度 地すべりの初生と初生地すべりについて
平成23年度 応用地質学の変遷と将来展望
平成24年度 最近の地形の計測技術と応用地質学への適用
平成25年度 東日本大震災後の応用地質学 -新たな課題としての廃棄物処理と放射能汚染-
平成26年度 土砂災害の軽減に向けて−大規模斜面変動の前兆と評価−
平成27年度 土木地質図の信頼性に関する課題と対策 ―物理探査の活用による土木地質調査の信頼性向上と効率化に向けて−
平成28年度 地下水の見方・捉え方
平成29年度 アウトリーチ de Go 〜社会貢献が切り拓く応用地質学の未来〜
平成30年度 この10年の災害経験と未来へのメッセージ
令和元年度 頻発する自然災害にどのように備えるか−役立つ災害地質の知識−
令和3年度 応用地形学の新たな展開―ハザードマップの示すべきもの―

4.研究発表会の開催

毎年1回、全国各地にて以下のような研究発表会を開催している。

年度 開催地 内容
平成元年度 東京 発表論文数38編 参加者166名
特別講演 「アルメニア地震の災害」建設省土木研 川島一彦
平成2年度 札幌 発表論文数50編 参加者224名
特別講演 「火山と火山災害」北海道大学 勝井義雄
平成3年度 東京 発表論文37編 参加者142名
特別講演 「世界の海峡トンネル」サンコーコンサルタント 持田 豊
平成4年度 大阪 発表論文50編 参加者164名
特別講演 「自然人間関係史の再検討」徳島文理大学 日下雅義
平成5年度 東京 発表論文45編 参加者184名
特別講演 「地球環境問題に必要な視点」茨城大学 大嶋和雄
平成6年度 福岡 発表論文42編 参加者200名
平成7年度 仙台 発表論文43編 参加者229名
特別講演 「津波研究の現状と防災」東北大学 首藤伸夫
平成8年度 広島 発表論文64編 参加者209名
特別講演 「近畿地方における活断層調査結果について」地質調査所 杉山雄一
平成9年度 北海道 発表論文69編 参加者200名
特別講演 「無機物運動と生き物諸相−私の見た自然現象から−」森林空間研究所 東 三郎
平成10年度 名古屋 発表論文78編
特別講演 「超深深層への挑戦−地層処分の技術的信頼性を得るために−」核燃料サイクル開発機構 湯佐泰久
平成11年度 鹿児島 発表論文87編 参加者204名 
特別講演 「火山地域の土砂災害とその対策」鹿児島大学農学部 下川悦郎
平成12年度 京都 発表論文数91編 参加者234名
特別講演 「文化財と地震防災」京都大学 土岐憲三
平成13年度 郡山 発表論文数90編 参加者233名
特別講演 「磐梯山の最新の活動と火山噴火予知の現状」東北大学 浜口博之
平成14年度 高松 発表論文数116編 参加者292名
特別講演 「石と人の美しき出会い」サヌカイト楽器創始者 前田 仁
平成15年度 札幌 発表論文数132編 参加者263名
特別講演 「有珠山噴火災害の復興における技術的課題」北海道大学 岡田 弘
平成16年度 新潟 発表論文数139編 参加者222名
特別講演 「越後平野の「変革」と大河津分水 〜人と思想と技術にふれて〜」信濃川大河津資料館館長 五百川 清
平成17年度 名古屋 発表論文数136編 参加者285名
特別講演 「東海・東南海地震の地震動および津波災害について」名古屋大学 安藤雅孝
平成18年度 熊本 発表論文数159編 参加者307名
特別講演 「阿蘇火山の形成と最近の噴火活動」熊本大学 渡辺一徳
平成19年度 大阪 発表論文数134編 参加者269名
特別講演 「近年の地震による地すべり」京都大学 千木良雅弘
平成20年度 横浜 発表論文数127編 参加者371名
特別講演 「東京湾岸地域における地質工学50年の実績」地圏空間研究所 小島圭二
平成21年度 山形 発表論文数103編 参加者213名
特別講演 「平泉・藤原氏の成り立ち」 山形大学名誉教授 工藤雅樹
平成22年度 松江 発表論文数171編 参加者295名
特別講演 「底質からみた宍道湖・中海の完新世環境変動」 島根大学教授 三瓶良和
平成23年度 札幌 発表論文数129編 参加者236名
特別講演 「地形変化と生物多様性‐劣化と再生のシナリオ‐」 北海道大学大学院教授 中村太士
平成24年度 新潟 発表論文数110編 参加者225名
特別講演 「新潟地域の石油・天然ガス開発と今後の展望?探鉱・開発・生産から販売まで?」 石油資源開発株式会社 深澤 光
平成25年度 名古屋 発表論文数117編 参加者236名
特別講演 「歴史と現代を対比し克災する」名古屋大学減災連携研究センター長 福和伸夫
平成26年度 福岡 発表論文数131編 参加者301名
特別講演 「地震・火山噴火予知研究の現状と課題」九州大学大学院理学研究院付属 地震火山観測研究センター 清水 洋士
平成27年度 京都 発表論文数109編 参加者225名
特別講演 「地震考古学から関西の大地震を考える」 産業技術総合研究所 招聘研究員 寒川 旭
平成28年度 仙台 発表論文数124編 参加者287名
特別講演 「歴史から災害を読み取る」 宮城学院女子大学 学長 平川 新
平成29年度 岡山 発表論文数157編 参加者333名
特別講演 「津波堆積物から見える南海トラフ巨大地震」 高知大学 特任教授 岡村 眞
平成30年度 札幌 発表論文数147編 参加者277名
特別講演 「歴史記録や津波堆積物から探る超巨大地震の発生様式」 北海道大学大学院理学研究院 附属地震火山研究観測センター センター長・教授 谷岡 勇市郎
令和元年度 長岡 発表論文数128編 参加者296名
特別講演 「越後平野の変遷と新潟のラムサール条約 “湿地都市認証” の可能性」 新潟大学 名誉教授 大熊 孝
令和2年度 名古屋(オンライン) 発表論文数117編 参加者217名
特別講演 「南海トラフ地震に関する最新の知見」 名古屋大学大学院環境学研究科 教授 山岡 耕春 

5.その他出版物等

その他、以下のような出版物を刊行している。

発行日 出版物
昭和59年8月 岩盤分類
昭和62年11月 防災地質の現状と展望
平成4年7月 Rock Mass Classification in Japan
Engineering Geology of Dams in Japan
平成6年12月 スライド集 応用地質をみる−さまざまな地質現象−
平成7年5月 阪神大震災中間報告会 −人工改変と地震災害−
平成7年12月 兵庫県南部地震 −地質・地盤と災害−
平成8年10月 兵庫県南部地震 −応用地質学からの視点−
平成10年4月 応用地質計測−手法と解釈・評価−
平成11年4月 斜面地質学
平成11年8月 土木地質図作成マニュアル
平成13年4月 CD−ROM版「写真で見る応用地質―地形・地質と斜面災害」
平成16年8月 「応用地質用語集(CD-ROM)」 Ver.1.0
平成18年11月 応用地形学セミナー空中写真判読演習(古今書院)
平成23年12月 原典からみる応用地質学−その論理と実用−

歴代会長・副会長

下記に歴代会長・副会長を示します。

在任期間 会長 副会長
昭和35〜41年度 広田 孝一  
昭和41〜43年度 斎藤 正次  
昭和44〜47年度 田中 治雄  
昭和48〜51年度 小野寺 透  
昭和51〜52年度 小野寺 透 黒田 秀隆・池田 和彦
昭和53〜55年度 倉持 文雄 芥川 眞知
昭和55〜56年度 倉持 文雄 池田 俊雄
昭和57〜60年度 芥川 眞知 篠木 嶺二
昭和61〜62年度 池田 俊雄 井上 康夫
昭和63〜平成元年度 井上 康夫 中島 秀雄
平成2〜5年度 岡本 隆一 福竹 養造
平成6〜9年度 小島 圭二 田川 弘義
平成10〜11年度 市川 慧 大島 洋志・田中 芳則
平成12〜13年度 大島 洋志 田中 芳則・清水 国夫
平成14〜15年度 大島 洋志 井上 大榮・江崎 哲郎
平成16〜19年度 井上 大榮 北川 修三・小坂 和夫
平成20〜21年度 江崎 哲郎 千木良 雅弘・成田 賢
平成22〜23年度 千木良 雅弘 脇坂 安彦・中筋 章人
平成24〜25年度 千木良 雅弘 脇坂 安彦・大塚 康範
平成26〜27年度 長谷川 修一 木谷 日出男・大塚 康範
平成28年度〜平成29元年 脇坂 安彦 木方 建造・茶石 貴夫
平成30年度〜令和元年 脇坂 安彦 木方 建造・向山 栄
令和2年〜 長田 昌彦 伊藤 久敏・清水 公二

年表

会員の推移